米雇用2.9万人増、予想の3分の1 日本の円相場と仕事は何を見る?
ひとことで
米9月雇用は2.9万人増と予想の3分の1未満。日本は円相場と米国向け受注を確認。
情報の確かさ:二重確認済み
結論
米労働省が10月2日に発表した9月の雇用者数は前月比2万9000人増でした。市場予想9万人増の3分の1未満。失業率は4.2%で、「採用は弱いが大量解雇ではない」状態です。
何が起きた?
非農業部門の雇用者数は8月の13万3000人増から10万4000人減速しました。7月は1万人減、8月は13万3000人増へ修正され、2カ月合計で従来より6万人少なくなりました。
失業率は4.2%で前月から0.1ポイント上昇。ただし2025年9月の4.4%より0.2ポイント低い水準です。平均時給は37.81ドルで前月比0.1%、前年比3.0%上昇。
なぜ今?
米連邦準備制度理事会(FRB)は9月16日、政策金利を0.25ポイント上げて年3.75~4.00%にしました。雇用減速は追加利上げを急がない材料ですが、物価は目標を上回り、金利は雇用だけでは決まりません。
第三者の見方
Reutersは「低採用・低解雇」の状態だと整理しました。9月はレーバーデーが遅く、季節調整で弱く出やすいとの指摘もあります。単月だけで急悪化とは断定できません。
生活・仕事への影響
すぐ起きる影響は、日本の給与変更ではなく、米金利観測を通じた円相場の変動です。月10万ドルの支払いは、1ドル当たり1円動くと円換算額が10万円変わります。
今後の可能性として、米国の採用減が消費や設備投資へ広がれば、日本企業の受注に影響する可能性があります。大きさは判断できません。
過去の似た局面
2025年9月の雇用増は7万6000人、直近3カ月平均は2万3000人でした。今回は単月2万9000人でも3カ月平均は5万1000人です。3カ月で見れば前年同期より強く、急減速とは決められません。
筆者の見方
第一は、低採用・低解雇が続く可能性です。失業率と低い失業保険申請が根拠です。第二は、FRBが追加利上げを見送る可能性があります。ただし物価次第です。第三は、採用減が消費へ波及する可能性です。中心は判断できません。
今日できること
- 米国向け企業は受注、在庫、採用計画を3カ月で比べる。
- 輸入企業は為替が上下5円動いた場合の支払額を試算する。
- 転職中なら希望職種の求人数と選考日数を記録する。
人に話すなら一言
米雇用は予想より弱く大量解雇ではなく、日本は円相場と米国向け受注を見る話です。
明日以降に見るポイント3つ
- 米消費と企業受注:採用減が実際の需要へ広がるかを見るため。
- 米物価とFRB発言:雇用だけでは次の金利を決められないため。
- 円相場と日本企業の受注:米雇用の変化が日本へ届く経路だからです。
用語解説
- 非農業部門雇用者数(NFP:Nonfarm Payrolls)=農業を除く事業所の雇用者数の前月差。
- 労働参加率(LFPR:Labor Force Participation Rate)=働く人と求職中の人が成人人口に占める割合。
- 米連邦公開市場委員会(FOMC:Federal Open Market Committee)=米国の政策金利を決める会合。
参照資料
一次情報
- 米労働統計局「The Employment Situation — September 2026」(2026年10月2日)
- 米連邦準備制度理事会「Federal Reserve issues FOMC statement」(2026年9月16日)