最低賃金1177円、10月から順次 自分の時給はどう確認する?
ひとことで
最低賃金は全国平均1177円へ。住まいではなく職場の都道府県と発効日を確認する。
情報の確かさ:二重確認済み
結論
10月1日から地域別最低賃金が順次上がります。全国加重平均は時給1177円で、前年度の1121円から56円、5.0%上昇します。ただし全員が同じ日に1177円になる制度ではありません。まず職場の所在地と発効日を確認しましょう。
何が起きた?
47都道府県の引き上げ幅は54~65円。新しい最低賃金は1085~1280円で、10月1日から12月2日まで順次発効します。
東京は10月1日に1226円から1280円へ54円、4.4%上昇。埼玉は1196円、千葉は1195円へ、ともに同日55円上がります。派遣社員は派遣会社の所在地ではなく、派遣先の事業場に適用される最低賃金を使います。
なぜ今?
発効が最も早い15都道県まで3日だからです。雇用形態を問わず、月給制を含む原則すべての労働者が対象です。
月給制は「最低賃金の対象となる月給÷1カ月平均の所定労働時間」で確認します。残業代、賞与、通勤手当、家族手当、精皆勤手当などは計算から除きます。総支給額だけでは判断できません。
第三者の見方
FNNは、56円の引き上げは前年の66円を下回るものの、1978年度以降で2番目の大きさだと報じました。最高額に対する最低額の比率は84.8%で、地域差は12年連続で縮小しました。
生活・仕事への影響
東京で時給が最低賃金と同じ人が月80時間働く場合、改定前より額面で月4320円増えます。税・社会保険や勤務時間の変化は別です。
東京で該当者10人を月80時間ずつ雇う企業は、基本賃金が単純計算で月4万3200円増えます。残業割増や社会保険を含む実際の負担は別です。
過去の似た局面
前年度は全国平均が66円、6.3%上がり過去最大でした。今年度は56円、5.0%で、金額では過去2番目です。同じ影響になるとは限りません。
筆者の見方
第一は、最低賃金付近の額面賃金が上がる可能性です。ただし勤務時間は別です。第二は、その少し上の賃金も見直す可能性。第三は、企業が価格、シフト、省力化で吸収する可能性です。どれが中心かは現時点では判断できません。
今日できること
- 厚労省の一覧で、働く事業場の都道府県、金額、発効日を確認する。
- 月給者は除外手当を外し、1カ月平均所定労働時間で割る。
- 事業者は対象者、派遣先、発効日を一覧にし、10月以降の給与設定を点検する。
人に話すなら一言
最低賃金1177円は全国一律の時給ではなく、職場ごとの下限を確かめるニュースです。
明日以降に見るポイント3つ
- 各都道府県の発効日:同じ10月でも開始日が違うため。
- 給与明細と雇用契約:月給や手当を時給換算して確認するため。
- 求人時給と勤務時間:引き上げが実際の収入と雇用へどう届くかを見るため。
用語解説
- 全国加重平均(Weighted Average)=労働者数の多い地域を重くして計算した平均。
- 地域別最低賃金(Regional Minimum Wage)=都道府県ごとに定める賃金の下限。
- 所定労働時間(Contractual Working Hours)=雇用契約や就業規則で決めた通常の労働時間。
参照資料
一次情報
- 厚生労働省「全ての都道府県で地域別最低賃金の改定額が答申されました」(2026年9月3日)
- 厚生労働省「地域別最低賃金全国一覧」(2026年9月28日確認)
- 厚生労働省「最低賃金のチェック方法は?」(2026年9月28日確認)
- 厚生労働省「対象となる賃金は?」(2026年9月28日確認)
補助報道
- FNNプライムオンライン「今年度最低賃金は全国平均で時給1177円」(2026年9月3日)