中国の工場価格3.8%増、家計価格0.8%増 日本企業は何を見る?

ひとことで

中国の工場価格は前年同月比3.8%増。日本企業は仕入れ単価と販売価格、粗利を分けて確認。

情報の確かさ:二重確認済み

結論

中国国家統計局が9月9日に発表した8月の工場出荷価格は、前年同月比3.8%上昇。一方、消費者物価は同0.8%上昇で、差は3.0ポイントです。日本企業は仕入れ単価を見ましょう。

何が起きた?

生産者物価指数(PPI)は前年同月比3.8%上昇、前月比0.4%上昇。7月の前月比0.7%下落から上昇へ転じました。

消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.8%上昇、前月比0.4%上昇。食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比1.0%上昇でした。

企業の購入価格は非鉄金属・電線が前年同月比19.8%上昇、燃料・電力が9.8%上昇。一方、生活用品の工場価格は0.5%下落、自動車製造は2.2%下落しました。

なぜ今?

中国国家統計局は、エネルギー価格がCPIを0.28ポイント押し上げたと説明しました。原材料高と販売競争が同時に起きている点が、日本の取引先にも重要です。

第三者の見方

Reutersは、中東の供給不安によるエネルギー高の一方、国内需要はなお弱いと報道。PPIは市場予想の前年同月比3.6%上昇を0.2ポイント上回り、CPIは予想の0.8%上昇と一致しました。

生活・仕事への影響

すぐに日本の給料、預金金利、住宅ローンは変わりません。中国から月100万円仕入れる会社で単価が仮に5%上がれば、月5万円の負担増です。

中国製品が一律に値上がりするとは限りません。中国のCPIで家電は前年同月比0.9%下落、乗用車は1.6%下落。需要や競争が原材料高を打ち消す可能性があります。

過去の似た局面

7月のPPIは前年同月比3.5%上昇、前月比0.7%下落。8月は同3.8%上昇、前月比0.4%上昇へ変化しました。CPIも同0.5%上昇から0.8%上昇へ加速しましたが、定着したとは判断できません。

筆者の見方

第一は、金属・燃料・化学品の値上がりが日本の仕入れへ届く可能性です。ただし在庫と契約に時間差があります。第二は、中国の弱い需要と価格競争で、完成品価格より企業の粗利が圧迫される可能性。第三は、資源価格が下がり圧力が和らぐ可能性ですが、地政学と為替があり現時点では判断できません。

今日できること

  1. 中国関連の仕入れを単価、数量、為替、輸送費に分ける。
  2. 金属、燃料、化学品、電子部品、自動車で値動きを分けて確認する。
  3. 家計は見出しだけで買い急がず、必要な商品の実売価格と保証を比べる。

人に話すなら一言

中国では工場段階の値上がりが家計物価を上回り、日本は仕入れ単価と粗利を見る話です。

明日以降に見るポイント3つ

  1. 日本の輸入物価:中国の値上がりが円換算の仕入れへ届くかを見るため。
  2. 原油と非鉄金属価格:今回の上昇を押し上げた源が続くか確かめるため。
  3. 中国の小売・受注:企業がコストを販売価格へ移せる需要があるかを見るため。

用語解説

参照資料

一次情報

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